ハダデエゼルの講和

1歴19:19「ハダデエゼルのしもべたちは、彼らがイスラエルに打ち負かされたのを見て、ダビデと和を講じ、彼のしもべとなった。アラムはそれからはもう、アモン人を救おうと思わなかった」
ハダデエゼルは事あるたびにダビデに対抗してきたツォバの王です。彼がユーフラテス川領域に展開しようとしたとき、ダビデと戦い負けています(18:9)。もともとはアモン人のダビデの好意に対する非礼が発端となったいざこざです(6)。ダビデの好意を見たときに、アモン人がいち早く気づき、銀1000タラントを傭兵を雇うのに費やすのではなく(6)、ダビデとの講和のために使えばアモン人は安泰でいられたかも知れません。アモン人ハヌンの父はダビデに対して援助をしたかも知れませんが、そのことを息子に伝えるのを忘れていました(2サム17:27)。ダビデの好意は悪意に勘違いされ、思っていもいない騒動に発展します。ダビデも側近で一番力のあるヨアブの軍を送っています(8)。戦車32000台とは(7)、もはや意見の対立で起きた紛争ではなく戦争です。それでもダビデの精鋭たちには太刀打ちできず、アモン、アラム両軍とも敗退し、ハダデエゼルの残党たちもダビデと講和せざる得ませんでした。主の声に従うダビデ軍と、自分の考えや思いを中心にしたアモン軍とでは、その結果は推して知るべし…ということでしょうか?