金450タラント

2歴8:18「フラムはそのしもべたちを通して、何隻かの船と海に詳しいしもべたちを彼のもとに送り届けた。彼らはソロモンのしもべたちといっしょにオフィルへ行き、そこから、金四百五十タラントを取って、これをソロモン王のもとに持って来た」
列王記では450タラントではなく、420タラントとなっています(1王9:28)。南北にイスラエルが分かれたとき、ユダ国の王になったヨシャパテはオフィルに金を取りに行こうとしますが、船が難破してたどり着くことはできませんでした(1王22:48)。海運を得意としたツロの船乗りでなければ、オフィルに行くことができなかったのでしょう。ツロのフラムはダビデに続いてソロモンにもオフィルの場所を教え、そこにある金の鉱山から相当量の金を贈り物としてささげました。それほど、ツロとイスラエルは密接な関係にあり、ツロの王フラムのダビデに対する忠誠は他に類を見ないほど傾倒していました。それは、代が代わりソロモンの時代になっても変わらず続けられました。それは、親愛なるダビデの注文通りに神殿の材料を揃えたフラムとしては、果たしてダビデの継承者がダビデの計画したとおりに神殿を建てるかを気に留めていたのだと思います。そして、ソロモンは父ダビデの設計したとおりの神殿を建て、神殿に奉仕する者たちへの任命、主が定めた祭りの実行など、ダビデの想像した通りの主への献身をし、フラムはそのことに感銘を受け金を贈ったのだと思います。