忌み嫌うもの7つ

箴6:16-9「主の憎むものが六つある。いや、主ご自身の忌みきらうものが七つある。高ぶる目、偽りの舌、罪のない者の血を流す手、邪悪な計画を細工する心、悪へ走るに速い足、まやかしを吹聴する偽りの証人、兄弟の間に争いをひき起こす者」
おそらく7つ目は最後に書かれている「兄弟の間に争いを引き起こす」ことだと思います。ソロモンが言い直したのは、これを忘れては主の御心が失われると感じたからではないでしょうか?確かに高ぶりや偽りなどは主の嫌いなものですが、原文ヘブライ語では憎むは「sane'(サネイ)」で忌み嫌うは「tow'ebah(トウエイバ)」となり、tow'ebahはより嫌う意味の強いもので聖書に117回出てきます。レビ記の律法の中に最初に出てくる「tow'ebah(トウエイバ)」は「あなたは女と寝るように、男と寝てはならない。これは忌みきらうべきことである(レビ18:22)」という箇所です。最後に追加された「兄弟の間に争いを引き起こす者」は人類創世の頃のカインとアベルの物語を思い出させます。アダムとエバの初子たちだったのに、カインはアベルを自分の愛する者とは思わず憎んでしまったのです。主が忌み嫌っているにも関わらず、人類の最も初期に兄は弟を憎み殺人を犯してしまいました。殺人はもちろん十戒の律法に触れるものですが、互いに愛し合うことが実現できれば不幸な出来事も防げたはずです。人が愛し合うことも主が中心になければ難しいのです。