エズラは律法を教え

エズラ7:10「エズラは、主の律法を調べ、これを実行し、イスラエルでおきてと定めを教えようとして、心を定めていたからである」
6章の終わりではダリヨス王が神殿完成を見届け、神殿では捧げものと祭りが行なわれていました。7章になり王はアルタシャスタに代わり、彼はエズラを律法を教えるための監督役を命じます(12-26)。しかし史実としてはダリヨスとアルタシャスタの間にクセルクセスという王が20年在位していました。したがってエズラが登場するのは神殿が完成して30年余り経っていることになります。新しい王にも主の霊がはたらき、引き続きイスラエルの神を支持し、神殿内のあらゆる定めを守らせました。それどころか今度はエズラを立てて、律法まで守らせようとするのです。王は「神の律法と王の律法を守らない者には、だれにでも…判決を厳格に執行せよ(26)」と命令を書き、ユダヤ人の行動のすべての責任をエズラに委ねました。エズラとネヘミヤは律法の回復に尽力しましたが、400年後のイエス様の時代には、律法学者たちが唱える、本来の神の意思とは別ものの律法がまかり通り、ただ書かれていることさえ守っていれば良いという風潮に変っていました。いけにえも神殿で買えばよく、献金も手数料を払ってユダヤのお金に換金するシステムでした。どんなに律法を守ろうとしても、聖霊の注ぎと神に心を揺り動かされなければ難しいのです。