特別な請願

レビ27:2「イスラエル人に告げて言え。ある人があなたの人身評価にしたがって主に特別な誓願を立てる場合には その評価は、次のとおりにする」
後に出てくるナジル人は食を断ったり、髪をそったりしてその意を表しますが(民6章)、ここにはその初めとなる主との契約が書かれています。「特別」にはヘブル語の「pala(パラ)」が使われており、「信じられないほどの」とか「驚くべき」などの意味があります。成人の男性で50シェケルという金額は大麦の種一ホメルに相当します(16)。ホメルは1コルと同量で(1王5:11)、1コルは10パテです(エゼ45:14)。パテはもともと「娘」という意味で、娘一人が運べる水の量という意味でパテと言う単位を使うようになりました。おおよそ20~22リットルを指します。つまり1ホメルは最大で220リットルの水の量で、それを計る枡で大麦を同量計るわけです。それが50シェケルと同等の価値があるとされています(16)。50シェケルを支払うことは、何か月分かの食料を失うことと同じ意味で、請願が単なる思い付きや気休めのためにされるわけではないことがわかります。請願はあくまで人生に行き詰まり、大きな壁をむかえた人たちが意を決して主に拠り頼もうとする大きな決断を指しています。それが銀50シェケルに象徴されているのです。主に決意を示して望むのであるなら、自分の大切な物や時間をも犠牲にしなければ、その意思は主に届かないでしょう。