敵に塩を送る

ロマ12:20「もしあなたの敵が飢えたなら、彼に食べさせなさい。渇いたなら、飲ませなさい。そうすることによって、あなたは彼の頭に燃える炭火を積むことになるのです」
箴言26章21節と22節からの引用です。復讐はだめだと言いながら、結局復讐しているのではないかと思ってしまいます。それでも敵をさばかないでいることは難しいことです。相手を憎んではいても、うわべだけ繕って善意を見せることは可能かもしれませんが、心の中の葛藤は計り知れないものだと思います。弱っている敵に食べ物や飲み物を与えたら、また元気が出てこちらを攻撃してくるかもしれません。できれば敵が弱ってくれればありがたいのですが、聖書が教えることは全く正反対のことです。パウロはクリスチャンを迫害していましたが、自分がイエス様に出会って改心したとき、多くのクリスチャンはパウロを信じなかったり、恐れたりしました(使9:21)。また、いままでクリスチャンを攻撃していたパウロが言わば「ミイラ取りがミイラになる」状態で、今度はユダヤ人から命を狙われるようにもなったのです(使9:23)。そのパウロが「自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい(18)」と言います。もっとも難しい環境にいたパウロ自身が神からの霊を受け、聖書に残したことばは「自分で復讐しない(21)」…というものでした。