貧しい者のために

詩76:9「神が、さばきのために、そして地上の貧しい者たちをみな、救うために、立ち上がられたそのときに。セラ」
「貧しい」のヘブル語「'anav(アナーブ)」には、「虐げられた」とか「卑しい」という意味もあります。神が目を留められるのは、高い地位にあって高ぶる者たちではありません。国際統計サイトのグローバルノートによれば、2012年度の世界の就業率は6割だそうです。10人中4人が働ける世代の人たちの中で働けない、あるいは働いていない結果になっています。世界では、働けない人々も多くいることを知っておくべきでしょう。一方で「'anav(アナーブ)」には、「へりくだる(humble)」という意味もあり、神は金銭的な問題だけでなく、へりくだる故にいいように利用されてしまう人々にも手を差し伸べているとも受け取れます。クリスチャンになったから性格が良くなるわけでもないでしょう。それでも神の名のために、人を赦し、愛する信仰がある人には、主は立ち上がられ、それらの人のために正しいさばきをしてくださいます。変に自分は救われたから人格者になったなどと思わないことです。人が変われるのは神に出会い、神の名のゆえにのみ変われるのではないでしょうか。