数に入れよう

詩87:4「わたしはラハブとバビロンをわたしを知っている者の数に入れよう。見よ。ペリシテとツロ、それにクシュもともに。これらをもここで生まれた者として」
以前にも書きましたが、ヨシュア記に出てくる遊女ラハブ「Rachab」(ヨシュ2:1)とヨブ記やイザヤに出てくる海の怪物ラハブ「rahab」(ヨブ26:12、イザ51:9)は日本語表記では同じでも別の名詞です。ここで言うラハブは後者のほうで、イザヤ書にはエジプトを「何もしない、ラハブ(イザ30:7)」と呼ばれていることから、エジプトを指していると考えられています。バビロンに関してはイザヤ13章の中に完膚なきまで滅ぼされる様子が書かれていますが、ここではそのバビロンの中にも主を知る者たちがいて、数に数えられると歌われています。またずっと敵対していたペリシテやツロ、さらにエチオピアのクシュもシオンで生まれたと言われるのです。そしていつかはわかりませんが、主の民の名簿に「この民はここで生まれた(6)」と登録されると書かれています。コラの子たちがどうやって、主の記録の存在を知ったのかはわかりませんが、名前を記す書物はひょっとしたら「いのちの書(イザ4:3など)」かも知れません。短い歌の中に、たとえ敵対する国の中にも救いがもたらされることが書かれていることは驚きです。