エジプトを出たときから

エレ11:7「わたしは、あなたがたの先祖をエジプトの国から導き出した日に、彼らをはっきり戒め、また今日まで、『わたしの声を聞け』と言って、しきりに戒めてきた」
エジプトにいる間はイスラエルの民は奴隷として苦役を強いられていました。彼らが奴隷から解放されたとき、彼らには自由が与えられたのです。しかし自由だからといって何もかもが許されるわけではありません。基本的な倫理や道徳に基づいて生きなければ混乱を引き起こすだけです。十戒はそういう意味において、イスラエルの民が出エジプト以降生きていくための指針になったはずです。「盗んではいけない」「殺してはいけない」などの基本ルールは、本来明文化しなくても人は分かり合えるはずだと思います。現在、多くの国には「憲法」が定められ、その理念に基づき法律が作られています。どんなに正しいと思われる法律案であっても「憲法」にそぐわなければ廃案になってしまいます。十戒憲法のようなもので、3500年も前の十戒はいまも有効です。その後律法がイスラエルの民に与えられましたが、十戒の戒めから離れたものはありません。特に「私のほかに神があってはならない」という戒めは、最初に書かれ他のどの戒めよりも大切であることがわかります。現在もこの戒めが生きており、すべての人が守るべき第1の掟なのです。