王の子が殺されたなら

エレ39:6「バビロンの王はリブラで、ゼデキヤの子たちをその目の前で虐殺し、またユダのおもだった人たちもみな虐殺し」
王の子がいなくなったら、ユダ族は絶えてしまいイエス様まで子孫をつなげることができなくなってしまいます。新約ではバビロン以降の系図はエコヌヤ(マタイではエコニヤマタ1:12)となっており、別名エホヤキンの子孫からイエス様までがつながっていることになっています。エホヤキンの子孫はサラテル(旧約ではシェアルティエル1歴3:19)、ゾロバベル(旧約ではゼルバベル)と続き、ゼルバベルは神殿再建のときのユダの総督でした(ハガ1:1)。ゼルバベルは第1歴代誌ではエコヌヤの3男ベタヤの子となっていますが、それ以降の書簡エズラ、ネヘミヤ、ハガイではすべてシェアルティエルの子とされています(エズ3:2、ネヘ12:1、ハガ1:1)。マタイでもシェアルティエル(サラテル)となっています。さらにそれ以降の詳しい系図は途絶えており、マラキ以降イエス様までの約400年はマタイの系図かあるいはルカの系図に頼らなければなりません。しかし、この2つの系図はゼルバベルとサラテルの名前以外は一致しません。ユダヤの社会では同名が多くいたために「〇〇の子」と出身を明らかにした呼び方をしています。国がなくなるということは、系図も不透明になるということでしょうか。