縛られ出れない

エセ3:25「人の子よ。今、あなたに、なわがかけられ、あなたはそれで縛られて、彼らのところに出て行けなくなる」
エゼキエルはイザヤやエレミヤとはだいぶ違った方法で預言するように主から言われています。すでにイスラエルとユダは捕囚に遭い、エゼキエルはその真っ只中にいます。主の命令もかなり厳しい口調になっており「彼らが聞いても、聞かなくても(2:5,7、3:11)」と何回も繰り返し、今まで主のことばに従わなかった者たちが今さら聞き従うようには思えない様子です。エゼキエル自身が行いを見せることによって、従わないうなじの堅い民の目を主に向けさせようとしています。しかし、主は巻き物を食べ、主からのことばを伝える段階になって家にこもって縛られていよ…と言われるのです。しかも外出禁止です。4章では寝てのパフォーマンスが書かれていますが、とても名高い預言者に与えられたミッション とは思えません。預言者は神からのことばを伝える、民との橋渡しの役割を担っていますが、けっして偉いわけではありません。むしろ、主から取り扱われ高慢にならないように訓練された器と言えるでしょう。言われれば地の果てまで行き、暑かろうと寒かろうと主のために自分を捧げるのが彼らの役割です。主に仕えるためには自分の思いがあってはならないのです。