ラファは巨人

1歴20:4「その後、ゲゼルでペリシテ人との戦いが起こり、そのとき、フシャ人シベカイは、ラファの子孫のひとりシパイを打ち殺した。こうして、彼らは征服された」
ペリシテはラファやガテ人という多数民族の集まりなのでしょうか?5節には「ガテ人ゴリアテ」が登場しています。ガテは地名なのでゴリアテは「ガテ人」というより、「ガテ出身の」というほうが当てはまると思います。それにゴリアテ自身が「おれはペリシテ人だ(1サム17:8)」と語っているので彼がペリシテ人なのは確かです。一方「ラファ」は創世記にヘブル語「rapha(ラファイー)」を「レファイム人」と訳したことにより、ひとつの民族のように数えられていますが(創15:20)、ラファそのものは「巨人」という意味で、口語訳ではラファを「巨人」と訳しています。また、英語訳NASBやキングジェームスでも「the giant」と訳され、固有名詞というより「巨人族」という意味合いが強いものです。もちろんペリシテ人すべてが巨人だったわけでなく、ガテ地方のある民族だけが巨人だったと考えられます。ラファはノアの時代の「ネフィリム(創6:4)」と同一視する人もいますが、確かにノアの3人の子供の妻たちの誰かにそのDNAが残っていたとするなら、隔世遺伝によって巨人が生まれた可能性を否定できないでしょう。