雲に乗って来られる方

ルカ21:27「そのとき、人々は、人の子が力と輝かしい栄光を帯びて雲に乗って来るのを見るのです」
雲に乗ってくるという表現はこの箇所だけではありません。古くは旧約聖書に書かれており、詩篇では「雲に乗って来られる方のために道を備えよ(詩68:4)」とあり、ダニエルには「人の子のような方が天の雲に乗って来られ(ダニ7:13)」とあります。とにかく旧約の時代から、ある時期になると天から雲に乗って来られる方がいることが知られていました。イエス様の時代になって、「ある時期」がエルサレム崩壊のときのみならず、すっと後の終わりの時代を指していることが明かされます(32)。人の子が雲に乗ってやってくるときは「この時代(32)」が終わるときです。そしてイエス様は「この天地は滅びます(33)」と言われ、もはやエルサレムの神殿の石が積まれたままかどうかをはるかに超越したことを語ります(6)。神を信じる者にとっては、神の支配する国が実現されるわけですから喜びのおとずれだと思います。しかし、「地上の諸族はみな、彼のゆえに嘆く(黙1:7)」とあるように、信じない者にとっては滅びの宣告です。果たして雲に乗って来られる方を喜びを持って迎える信仰を最後まで保てるでしょうか?