むしろ神の民とともに

ヘブ11:25「はかない罪の楽しみを受けるよりは、むしろ神の民とともに苦しむことを選び取りました」
モーセは王女の子供になったとは書かれていますが(出2:10)、王の継承者だったかどうかは疑問です。モーセは自分がヘブル人であることをずっと王女から聞いていたのだと思います。それゆえ、同胞が苦しめられているのを見て心が痛み、ヘブル人をむち打つエジプト人を殺してしまうのです(出2:12)。モーセが王女の子としての特権を持ち、優雅な暮らしをしていたのは明らかです。それでも、同胞の苦しみを見たときに自分は育ててもらった王女のエジプトに属するものとは考えず、ヘブル人だと確信するのです。そのままでも「パロの娘の子(24)」という称号にあぐらをかき、贅沢でなに不自由のない生活ができたでしょう。裕福な暮らしは祝福や恵みの証しになり得ますが、必要以上のお金は人の目を曇らせて しまいます。神を必要とするのは、荒野のような環境の下ではないでしょうか(マタ4:1)?モーセはあえてその道を選び、神は彼をユダヤ人を導くリーダーに変えていったのです。