よこしまなことを計る者

ナホム1:11「あなたのうちから、主に対して悪巧みをし、よこしまなことを計る者が出たからだ」
ユダ国にはエルサレムがあり、イスラエル国とは違って正当な神殿と契約の箱も揃っていました。にも関わらず、ユダでは異教の神を拝む時代があったのです。その中でもヒゼキヤとヨシア王の時代には大きな宗教改革があり、そのたびに民は主に立ち返っています。ここに書かれている「よこしまなことを計る者」はおそらくヒゼキヤの時代のアッシリアのセナケリブ王と将軍ラブシャケのことではないでしょうか?ヒゼキヤがユダ国から偶像と祭壇を排除し(2歴31:1)、主に立ち返ったときにアッシリアがユダを囲みます。ラブシャケは「ヒゼキヤにごまかされるな。あれはおまえたちを救い出すことはできない(イザ36:14)」と言い、ゆさぶりをかけてきます。しかも、アラム語を使わずユダの言葉でしゃべるという手の込んだものでした(2王18:26)。もし「よこしまな者」がセネケリブならば、ヨナの預言はそれよりも前で、アッシリアは一度主のさばきから助かったことになります(ヨナ書)。それが何年前なのかはわかりませんが主に立ち返ったユダ国を主の名を汚し、陥れようとしたのならアッシリアの滅びは逃れられないでしょう。