のろわれよ。カナン

創9:25「言った。「のろわれよ。カナン。兄弟たちのしもべらのしもべとなれ」」
「しもべらのしもべ」は最も下のしもべでヘブル語では「ebed(エベッド)」で、聖書に登場する奴隷に準ずることばは9章25節が初めてです。多くの人は黒人奴隷はこの呪いから来ていると思っていますが、黒人だけが奴隷の対象ではありません。話をたどれば、大航海時代にヨーロッパを離れて未開の地へ向かったことが元凶の始まりです。行く先々で知り合う土着民はキリスト教を知りません。その状況下で教皇ニコラウス5世は、ポルトガル王アフォンソ5世に異教徒を永遠の奴隷にする許可を与える勅書を送っています(1452年)。アメリカ大陸ではインディオを、南米ではアステカ、インカの人々(赤い皮膚の人種)に対して、キリスト教徒に改宗しなければ虐殺するか奴隷にしていったのです。そしてアフリカ 大陸では黒人を同様に殺したり、奴隷にしたりしています。またアジア圏でも、インドやフィリピンなどを植民地化し、危うく日本もそうなりそうでした。黒人に限ったことではなかったのです。十字軍以降、キリスト教の博愛の精神は崩れ、キリスト教徒以外は人間にあらず…などと勘違いしています。カナン人はエフライムの地でエフライム族が追い出さなかったために、かれらの奴隷となりました(ヨシュ16:10)。