ゼブルンの背中はシドンにまで

創49:13「ゼブルンは海辺に住み、そこは船の着く岸辺。その背中はシドンにまで至る」
シドンはもともとカナンの長男の名前ですが(10:15)、カナンの領土の名前でもあります(10:19)。ヤコブの預言ではシドンと海が初めてつながりのあるものとして語られ、その後ソロモンの時代にはツロ・シドンとして貿易の基点となっていました。さらにツロの王ヒラムはソロモンにレバノン杉を神殿の建設のために与えています(1王5:1-10)。その後もツロとシドンは貿易地として栄え、巨万の富を得ましたが、ほかの神に仕え高慢になっていきました(1王11:33)。そのためイザヤはツロとシドンの滅びを預言し(イザ23章)、イエス様はツロとシドンを引き合いに出しコラジン、ベツサイダを責めました(マタ11:21)。ツロとシドンは罪深い街ではありましたが、イエス様はそこを避けずにすすんで行かれました(マタ15:21)。そ こでカナンの女に出会い「小犬でも主人の食卓から落ちるパンくずはいただきます」と立派な信仰を目にするのです(マタ15:27)。シドンの起源はカナンであり、ヤコブの預言通りならそこにはゼブルン族がいてユダヤの1士族が関わっており、イエス様の時代に再び呼び戻されるようになるのです。