全焼のいけにえ

レビ1:2「イスラエル人に告げて言え。もし、あなたがたが主にささげ物をささげるときは、だれでも、家畜の中から牛か羊をそのささげ物としてささげなければならない」
幕屋が整ったら、その使い方の説明をしなければなりません。まず幕屋を入ってすぐにある祭壇についての説明からレビ記は始まります。「だれでも」というのは文字通り、すべてのイスラエル人が対象ということですが、ではいったい誰が全焼のささげものをしたのでしょうか?これは罪の贖いのためのささげものとは違います(4:3)。また和解のいけにえとも違っています(9:22)。全焼のいけにえをささげたとしても、一般の人が聖所に入ることはできません(ヘブ10:19)。ましてや年に一度だけ大祭司が入る至聖所となればなおさらです。出エジプトをしたヘブル人は300万とも400万ともいわれている中で、家畜の数はどのくらいだったのでしょうか?総数の10分の1の30万人が全勝のいけにえをささげたとし ても、30万頭の子牛、子羊が必要です。ここでは財力に応じて雄牛、子羊、山鳩と3段階のいけにえが記されています。「ささげ物」のヘブル語は「qorban(コルバーン)」ですが、「近づく」という意味もあり、全焼のいけにえは神に近づくための第一歩だといえます。