主が現れる前に

レビ9:4「また主へのいけにえとして、和解のいけにえのための雄牛と雄羊を、また、油を混ぜた穀物のささげ物を、取りなさい。それは、きょう主があなたがたに現われるからである」
罪のために全焼のいけにえが捧げられ、アロン自身は子牛を(2)、イスラエルの民には罪のために雄やぎと全焼のいけにえとして子牛と子羊が指定されています(3)。そして、「和解」と「穀物」のささげ物が捧げられ主が現れることになります。ここでは5つのささげ物のうち「罪過」のささげ物を捧げるように言われていません(5:15)。まずアロンとイスラエルの民は罪を贖わなければなりません。実際に人の罪がなくなるわけでなく、本来死ぬべき人の代わりに動物を血を流すことで贖われたことと見なすわけです。さらに聖められた人が主に近づくためには「和解」をしなければなりません。その際「穀物」によってなだめの香りを伴わなければ主の怒りに触れてしまいます。こうして主が人と交わる準備が整いま した。主がこれらのささげ物を受け入れた証拠として「主の前から火が出て来て、祭壇の上の全焼のいけにえと脂肪とを焼き尽くした(24)」とあります。神と人とのあいだにある罪は簡単に主との面会をさえぎり、このように複雑怪奇な手順を踏まなければ神の前に出れなくしてしまったのです。