太陽のために幕屋

詩19:4「しかし、その呼び声は全地に響き渡り、そのことばは、地の果てまで届いた。神はそこに、太陽のために、幕屋を設けられた」
「太陽」はヘブル語で「shemesh(シェメシュ)」が使われており、「日が昇る」「日が沈む」のときに使われる「日」と同じ言葉です。太陽のために幕屋をもうける…とはスケールの大きい話ですが、ここでの「幕屋」はモーセの幕屋のときに使われている「mishkan(ミシュカーン)」ではなく、「ohel(オヘール)」が使われています。英語訳ではモーセの幕屋は「tabernacle」で、この詩篇19の幕屋は「tent」となっています。つまり、太陽のために用意した幕屋は、物を覆うだけの幕だということになります。太陽の直径は約140万キロだとされ、地球の109倍の大きさです。地球を100個並べてもなお大きい太陽を幕で覆うのは想像を絶する大きな幕屋だと言えます。そして太陽が昇る様子は「部屋から出て来る花婿のようだ(5)」だとあり、ダビデが日の出のようすを婚礼のたとえで歌っていることは興味深いことです。太陽の光は日なたと闇を区別し、地上にあるすべてはこの光の恵みを受けています。そして主の叫び声とことばは地の果てにまで及び主の栄光がそこに輝くのです。