海の国バビロン

イザ21:1「海の荒野に対する宣告。ネゲブに吹きまくるつむじ風のように、それは、荒野から、恐ろしい地からやって来る」
「海の荒野」とはちょっと不思議な表現です。ヘブル語では荒野あるいは砂漠を意味する「midbar(ミドバー)」と海を指す「yam(ヤーム)」が書かれています。次の節にメディアが登場し、「倒れた。バビロンは倒れた(9)」と書かれていることからバビロンを指していると考えられています(2)。バビロンは「海の国」とも呼ばれていました。バビロンへの宣告はすでに13,14章に書かれていますが、実際にメディアに囲まれ最後のイメージが書かれているのはこの章になります。また黙示録では第2のみ使いが出てきたときに「大バビロンは倒れた。倒れた。激しい御怒りを引き起こすその不品行のぶどう酒を、すべての国々の民に飲ませた者(黙14:8)」とあり、9節の表現とよく似ています。イザヤにしろ、黙示録にしろ、世界がバビロンが滅びることを注視していることがわかります。それほど影響力の強い国であり、多くの人が関わりを持っており、バビロンが滅びることを無視できない状態なのが分かります。世界的に覇権を握るバビロンはどこの国なのでしょうか。