墓を掘り名を刻んだ

イザ22:16「あなたは自分のために、ここに墓を掘ったが、ここはあなたに何のかかわりがあるのか。ここはあなたのだれにかかわりがあるのか。高い所に自分の墓を掘り、岩に自分の住まいを刻んで」
列王記には「書記」と書かれたシェブナは、「宮廷をつかさどるあの執事(15)」という立場だったことがわかります。「宮内長官(36:3)」だったエルヤキムは彼の上司にあたります。シェブナは実権を握り、高慢になった様子が書かれています。「ここに墓を掘った」とありますが、「ここ」はダビデの町の「下の池の水(9)」を指しています。多くの研究者は「シロアムの池」だと考えているようです(ヨハ9:7)。事実、シロアムの池であろう場所から石碑が見つかり、その石には「宮廷を 支配するシェブナの墓…この墓を暴くものは呪われる」という碑文が刻まれています。現在、この石碑は大英博物館に保管されています。シェブナに代わって役目を引き継いだエルヤキムは優秀でその家にとって「栄光の座(23)」と称えられるほど用いられました。しかし、この打ち込まれた釘も(23)、主によって抜き取られてしまいます(25)。なぜ抜き取られかはわかりませんが、唯一「その上にかかっていた荷(25)」という表現から、人が神よりエルヤキムに頼るようになったのではないでしょうか。