詩篇54篇 見知らぬ者たちが

詩54:3「見知らぬ者たちが、私に立ち向かい、横暴な者たちが私のいのちを求めます。彼らは自分の前に神を置いていないからです。セラ 」
周りの人たちには、サムエルがダビデに油注ぎ(1サム16:13)、サウルから神の霊が去ったことは知らされていません(1サム16:14)。ジフ人はジフの荒野に住む人たちで、逃亡者ダビデが隠れているのを律儀に王に報告しています(1サム23:19)。彼らは当然、王に善意の協力を申し出ているだけです。ダビデにとっては「見知らぬ者たち」であり、神の霊が離れたサウルに味方する者たちは、神の味方ではないのです。このときサウルは「さあ、行って、もっと確かめてくれ(1サム23:22)」とさらなるスパイ活動を要求し、ダビデを見張らせています。あくまでも、ダビデを見つけて殺害しようとするサウルの執念が見られます。ダビデはただただ主に「すべての苦難から私を救い出し(7)」と訴えるのみです。ダビデが最後ま でサウルを「油注がれた」ということで(1サム10:1)、神のゆえに耐え忍ぶ姿は、聖書を読む方としてはじれったい限りです。それでもダビデは最後まで主に信頼し、期待しています(4-5)。