詩篇98篇 立琴に合わせて

詩98:5「立琴に合わせて、主にほめ歌を歌え。立琴と歌の調べに合わせて」

楽器の名前がいくつか出ていますが、ほかにもタンバリン、カスタネット、シンバルなどの打楽器もダビデは使っていました(2サム6:5)。当時の竪琴がどういうものだったかは、いろいろな意見がありますが、10弦の琴(1歴13:8)というのもあるので、それよりもっと簡易的で持ち運びができるものなのかもしれません。現在でも竪琴奏者はいますが、地域によって弦の数やチューニングが違っているので、ダビデの時代の竪琴がどれだったかはわかりません。ただ、弦ごとに音が決まっており、弾くだけで決まった和音が出てくるのが一般的です。また、ラッパと角笛も楽器として登場していますが(6)、角笛は音階を奏でる楽器としては不向きです。ラッパも現代のように空気の調節できるバルブなどないので、口の形の調節で音階を変えていたのだと思われます。ダビデが主の前で喜び歌ったときのように、ダビデの幕屋での賛美は打楽器が中心の明るい曲と竪琴だけのおとなしい曲とに別れると思います。それは詩篇の内容によって理解できます。苦しい状況の中主の助けを歌う詩と、98篇のように喜んで主の前で踊りを持って歌う詩とではリズムもテンポも違うものになるでしょう。この詩は明るく喜んで主の前で歌う賛美だと思います。