アナトテへの裁き

エレ11:21「それゆえ、主はアナトテの人々について、こう仰せられた。「彼らはあなたのいのちをねらい、『主の名によって預言するな。われわれの手にかかってあなたが死なないように。』と言っている」
アナトテはエレミヤの出身地です(1:1)。そのアナトテの人が主の名によって預言するな、と言っているのです。それはアナトテが、元々カナンの地であり、彼らの土着の神アナテを信仰していたことから名づけられた町だったことが関係しています。その地にはまだ異邦の神の風習が残っていたようです。すでにエレミヤが語ったことは、イスラエルとユダに対して辛らつな預言ばかりでした。祭司の町アナトテでさえ例外でなく、バアル信仰のことが書かれています(17)。すでに裁きのときは満ちています。主は「この民のために祈ってはならない(14)」と忠告し、これ以上祈っても主は聞かない…とさえ言われているのです。こうなる前に何か対処できなかったのでしょうか?クリスチャン生活でも、気の緩みから多くのことを妥協してしまうことがあります。その妥協が、許される範囲なら良いですが、エレミヤの時代のように手遅れになってしまうなら、もはや祈りでさえ聞き入れられず、主の手厳しい叱責と訓戒、あるいは試練を受けることになるでしょう。