預言者の見せたもの

1王20:35「預言者のともがらのひとりが、主の命令によって、自分の仲間に、「私を打ってくれ。」と言った。しかし、その人は彼を打つことを拒んだ」
この預言者の名前は聖書に書かれていませんが、主がアハブ王にベン・ハダテを滅ぼすように全てを計っていたことはわかります。「打ってくれ」は殺してくれという意味ではなく、文字通り叩いてくれ、という意味です。英語では「strike」が使われています。最初の預言者は、いくら主の命令でも自分の仲間を打つことができないと考え、彼の言葉を拒否します。しかし、いくら自分の目には難しく見えることでも、主から見たことは正しく、間違っていないのです。それゆえ、この預言者はライオンに殺されてしまいます(36)。2番目に現れた預言者は彼の言葉通りに彼を打ちます。最後にアハブ王がこの預言者に会い、包帯を取って彼の顔を見たとき、すぐに預言者だとわかりました(41)。この預言者は名の通った、有名な預言者だったようです。預言者には2番目の預言者が打ったときの傷があったはずです。王は傷だらけの預言者が言ったことを、その傷から真実であることを悟ったのだと思います。ベン・ハダデはもう彼と契約を結び、彼の元から離れた後です。敵国の王をあまりにもすんなりと解放したアハブの失敗は、預言によって償うことになってしまいました。