ハザエルの心変わり

2王8:15「しかし、翌日、ハザエルは毛布を取って、それを水に浸し、王の顔にかぶせたので、王は死んだ。こうして、ハザエルは彼に代わって王となった」
ハザエルは自分の息子に「ベン・ハダデ」と名付けるほど、自分の主君に忠実でした(2王13:24)。自分を「犬」にすぎない、とまで言っているのになぜ王を殺したのでしょうか?詳しい理由はわかりませんが、アモスにもハザエルが火を放つことを預言し、それはガザでの罪のためだと書かれています(アモ1:6)。病気は治ると告げられるのに、死ぬとは矛盾するかのような預言です。何のために病気は治るのでしょうか?エリシャがもし、ハザエルに王になることを示唆しなければ、彼の心に野心はなかったかもしれません。しかし、主の言葉は彼の心に届き、イスラエルに害を加えることを知りながら王を殺してしまうのです。実際にハザエル王はイスラエルをしいたげたと書かれています(13:22)。忠実なものであっても、王になれるという誘惑には負けてしまうものです。ハザエルの心変わりの本当の理由はわかりませんが、彼の野心が預言者の言葉と共に蜂起したのは間違いないようです。