マナセが悪に走ったわけ

2王21:16「マナセは、ユダに罪を犯させ、主の目の前に悪を行なわせて、罪を犯したばかりでなく、罪のない者の血まで多量に流し、それがエルサレムの隅々に満ちるほどであった」
主に従ったことで15年も寿命を延ばしたヒゼキヤ王は、その15年の間にヘフツィ・バハとの間にマナセを儲けました。マナセは12歳で王になり(1)、ヒゼキヤは完全に教育を施す前に亡くなってしまいました。善王の息子なら、きちんと主に対する態度を学び、主に従うことを知っていると思いがちです。新約では成人する年齢を12歳だとする記事がいくつかあります(ルカ2:42、マコ5:42)。マナセの心はひとり立ちするには幼かったのだと思います。しかもマナセの在位中には、律法の書は宮の中で行方不明だったのです(22:8)。導く人もなく、律法の書も紛失したのなら、正しい判断をするのは難しいでしょう。同情するわけではありませんが、12歳の男の子に異邦の神を教え、拝むようにしたのは母ヘフツィ・バハではなかったでしょうか?ここにしか出てこない名前の母親ですが、ヒゼキヤが亡くなってからマナセに影響を与えたのは彼女の可能性があります。