ヨアブとアビシャイの会話

1歴19:12「ヨアブは言った。「もし、アラムが私より強ければ、おまえが私を救ってくれ。もし、アモン人がおまえより強かったら、私がおまえを救おう」
もともとヨアブ、アビシャイ、アサエルの3兄弟でしたが、サウル王の将軍アブネルによりアサエルは殺され2人兄弟になっていました(2サム3:30)。アビシャイはヨアブが信頼する最も強い軍師だと言えます。この戦いはアモン人の王ナハシュが家来の間違った推測にそそのかされて、ダビデの使いを辱めたことがきっかけでした(1-5)。この頃、ダビデは近隣国をほぼ制圧しており、ダビデと戦う国はありませんでした(18章)。それゆえアモン人は金でアラムから傭兵を雇い、戦いに備えたのでした(6)。しかしふたを開けてみると、アラムの傭兵はヨアブが近づいただけですぐに逃げ出し、用をなしていません(14)。銀1000タラント(6)は、まったく無駄になったのです。アラムはアモン人を二度と救おうと思わなかった(19)…とあります。アラムはアモンを助けようとは思いませんでしたが、ヨアブとアビシャイの間には互いに助け合う話合いが持たれ、信頼関係は強固なものでした。勝利の裏側には互いを信頼し、困ったときには救いの手を差し延べる愛と勇気があったのです。