2021-01-01から1年間の記事一覧

哀歌5章 そしりに目を留めてください

哀5:1「主よ。私たちに起こったことを思い出してください。私たちのそしりに目を留めてください。顧みてください」 考えてみれば、いま捕囚にあっているユダヤ人たちは自分の先祖の犯した罪のつけを払わされているようなものです。「私たちの先祖は罪を犯しまし…

哀歌4章 あなたを捕らえ移さない

哀4:22「シオンの娘。あなたの刑罰は果たされた。主はもう、あなたを捕らえ移さない。エドムの娘。主はあなたの咎を罰する。主はあなたの不義をあばく」このことばを読むときに、洪水後、神がノアに言われたことばを思い出します。「すべて肉なるものは、もはや…

哀歌3章 ただ苦しめ悩まそうとは

哀3:33「主は人の子らを、ただ苦しめ悩まそうとは、思っておられない」 2017年訳では「主が人の子らを、意味もなく、苦しめ悩ませることはない」となっています。ただ、今回のバビロン捕囚は主が忍耐の限りを尽くして、辛抱した結果です。しかし、捕囚の中にあっ…

哀歌2章 幼子を食べてよいでしょうか

哀2:20「主よ。ご覧ください。顧みてください。あなたはだれにこのようなしうちをされたでしょうか。女が、自分の産んだ子、養い育てた幼子を食べてよいでしょうか。主の聖所で、祭司や預言者が虐殺されてよいでしょうか」 イスラエル王ヨラムの時代に、アラム…

哀歌1章 エルサレムは罪に罪を重ねて

哀1:8「エルサレムは罪に罪を重ねて、汚らわしいものとなった。彼女を尊んだ者たちもみな、その裸を見て、これを卑しめる。彼女もうめいてたじろいだ」哀歌はイスラエルを女性にたとえ、主の怒りを買い、見捨てられた様子を歌にしたものです。その原因は罪に罪…

1テモテ6章 金銭を愛すること

√ 1テモ6:10「金銭を愛することが、あらゆる悪の根だからです。ある人たちは、金を追い求めたために、信仰から迷い出て、非常な苦痛をもって自分を刺し通しました」 パウロはヘブルの手紙の中でも「金銭を愛する」ことを戒めています。「金銭を愛する生活をしてはい…

1テモテ5章 家々を遊び歩くことを覚え

1テモ5:13「そのうえ、怠けて、家々を遊び歩くことを覚え、ただ怠けるだけでなく、うわさ話やおせっかいをして、話してはいけないことまで話します」 パウロの若いやもめに対する印象はかなり悪いものです。この「やもめ」のギリシャ語「chara(ケイラ)」は、未亡人や…

1テモテ4章 年が若いからといって

1テモ4:12「年が若いからといって、だれにも軽く見られないようにしなさい。かえって、ことばにも、態度にも、愛にも、信仰にも、純潔にも信者の模範になりなさい」日本のテレビでは年齢が表示されることがよくあります。人格よりも、容姿、年齢が先に観察される…

1テモテ3章 まず審査を受けさせなさい

1テモ3:10「まず審査を受けさせなさい。そして、非難される点がなければ、執事の職につかせなさい」 監督になるにしても品行方正でなければならず、信者になったばかりではだめで(6)、教会以外の人々にも評判が良くなければなりません(7)。それらの条件を全て満…

1テモテ2章 神と人との間の仲介者

1テモ2:5「神は唯一です。また、神と人との間の仲介者も唯一であって、それは人としてのキリスト・イエスです」 仲介者は間に立って、問題がこじれないように円滑にまとめる人のことです。その立場は中立で、どちらかに偏っているなら公平な話ができません。裁判…

1テモテ1章 教師でありたいと望みながら

1テモ1:7「律法の教師でありたいと望みながら、自分の言っていることも、また強く主張していることについても理解していません」 真実は1つのはずですが、世の中には多くの教派、教団があります。中には、明らかに聖書の教えから離れてしまっているものもあり、…

伝道者12章 すべては空

伝道12:8「空の空。伝道者は言う。すべては空」 日本語の「空」には、文字とおり「からっぽ」の意味が含まれています。伝道者の書の最後に最初のことばが繰り返しているのは(1:2)、人生を考えるときにこれが知恵ある者の悟った悟りだからだと思います。「結局のとこ…

伝道者11章 ずっと楽しむがよい

伝道11:8「人は長年生きて、ずっと楽しむがよい。だが、やみの日も数多くあることを忘れてはならない。すべて起こることはみな、むなしい」 英語では「apathy」と呼ばれる感情表現が少なくなる症状があります。多くの場合、老年者に見られ、アルツハイマーや認知…

伝道者10章 知恵ある者の心は右に向き

伝道者10:2「知恵ある者の心は右に向き、愚かな者の心は左に向く」聖書には古くから右を神聖視する記述が残っています。それがなぜなのかはわかりませんが、右と左の2つしかないのに右が神のポジションなのです。ヤコブが孫のマナセとエフライムに按手しようと…

伝道者9章  生きている犬は死んだ獅子にまさる

伝道9:4「すべて生きている者に連なっている者には希望がある。生きている犬は死んだ獅子にまさるからである」 すべては生きているときがチャンスです。罪を選択しようが、悔い改めようが、生きているからそれらはできるのです。いったん、死が訪れるなら、自…

伝道者8章 すべての営みには

伝道8:6「すべての営みには時とさばきがある。人に降りかかるわざわいが多いからだ」 アインシュタインは宇宙は固定しているという宇宙定数を発表していました。その後、ハッブルなどの発見で宇宙は膨張し続けていることがわかり、アインシュタインは自分の間…

伝道者7章 神は人を正しい者に造られた

伝道7:29「私が見いだした次の事だけに目を留めよ。神は人を正しい者に造られたが、人は多くの理屈を捜し求めたのだ」 アダムがエデンの園で神からなぜ禁じておいた木の実を食べたのか、と聞かれたとき「あなたが私のそばに置かれたこの女が、あの木から取って…

伝道者5章 権利と正義

伝道5:8「ある州で、貧しい者がしいたげられ、権利と正義がかすめられるのを見ても、そのことに驚いてはならない。その上役には、それを見張るもうひとりの上役がおり、彼らよりももっと高い者たちもいる」 この時代にすでに「権利と正義」が語られています。国…

伝道者4章 悪いわざを見なかった者

伝道4:3「また、この両者よりもっと良いのは、今までに存在しなかった者、日の下で行なわれる悪いわざを見なかった者だ」 ソロモンは生きながらえるより、すでに死んだ者に祝いを述べると言っています(2)。この「祝い」のヘブル語は「sabah(シャバック)」が使われ…

伝道者3章 人は神を恐れなければならない

伝道者3:14「私は知った。神のなさることはみな永遠に変わらないことを。それに何かをつけ加えることも、それから何かを取り去ることもできない。神がこのことをされたのだ。人は神を恐れなければならない」「知る」のヘブル語は「yada(ヤダー)」で、頭で理解する…

伝道者2章 後継者が知恵ある者か愚か者か

伝道2:19「後継者が知恵ある者か愚か者か、だれにわかろう。しかも、私が日の下で骨折り、知恵を使ってしたすべての労苦を、その者が支配するようになるのだ。これもまた、むなしい」 後継者は自分の地位を継ぐもので、王の後継者はその息子です。父がわが子を…

伝道者の書1章 伝道者である私は

伝道1:12「伝道者である私は、エルサレムでイスラエルの王であった」 伝道者はヘブル語「qohelet(コヘレト)」が使われ、カトリックの使っている聖書には「コヘレトの言葉」というタイトルになっています。英語では「teacher」とか「preacher」が使われており、教える者…

エステル9章 この記念が彼らの子孫の中で

エステル9:28「また、この両日は、代々にわたり、すべての家族、諸州、町々においても記念され、祝われなければならないとし、これらのプリムの日が、ユダヤ人の間で廃止されることがなく、この記念が彼らの子孫の中でとだえてしまわないようにし」 現代でもプリム…

エステル6章 私以外にだれがあろう

エステル6:6「行ハマンが入って来たので、王は彼に言った。「王が栄誉を与えたいと思う者には、どうしたらよかろう。」そのとき、ハマンは心のうちで思った。「王が栄誉を与えたいと思われる者は、私以外にだれがあろう」」 そもそもモルデカイがハマンにひれ伏すこ…

エステル4章 私のために断食をしてください

エステル4:16「行って、シュシャンにいるユダヤ人をみな集め、私のために断食をしてください。三日三晩、食べたり飲んだりしないように。私も、私の侍女たちも、同じように断食をしましょう。たとい法令にそむいても私は王のところへまいります。私は、死ななけれ…

エステル2章 モルデカイはおじの娘ハダサ

エステル2:7「モルデカイはおじの娘ハダサ、すなわち、エステルを養育していた。彼女には父も母もいなかったからである。このおとめは、姿も顔だちも美しかった。彼女の父と母が死んだとき、モルデカイは彼女を引き取って自分の娘としたのである」モルデカイという…

ピレモン 囚人となっているエパフラスが

オネ1:23「キリスト・イエスにあって私とともに囚人となっているエパフラスが、あなたによろしくと言っています」 ピレモンも獄中書簡の1つとされています。パウロとともにいるのはエパフラスで、コロサイ教会を建てた功労者です(コロ1:7)。エパフラスが何か罪を犯…

ネヘミヤ12章 すべての所から捜し出して

ネヘ12:27「彼らはエルサレムの城壁の奉献式のときに、レビ人を、彼らのいるすべての所から捜し出してエルサレムに来させ、シンバルと十弦の琴と立琴に合わせて、感謝の歌を歌いながら喜んで、奉献式を行なおうとした」バビロン捕囚の際、カルデヤ人たちがユダヤ…

ネヘミヤ9章 私たちは奴隷です

ネヘ9:36「ご覧ください。私たちは今、奴隷です。あなたが私たちの先祖に与えて、その実りと、その良い物を食べるようにされたこの地で、ご覧ください、私たちは奴隷です」バビロン、ペルシャと支配者が変わっても、彼らが捕囚であり、奴隷の状態であることは変…

ネヘミヤ6章 門にとびらを取りつけていなかった

ネヘ6:1「さて、私が城壁を建て直し、破れ口は残されていないということが、サヌバラテ、トビヤ、アラブ人ゲシェム、その他の私たちの敵に聞こえると、―その時まで、私はまだ、門にとびらを取りつけていなかった―」 工事も終盤に差し掛かり、城壁に破れたところ…