2013-01-01から1年間の記事一覧

ユダの預言者なのに

ミカ1:5「これはみな、ヤコブのそむきの罪のため、イスラエルの家の罪のためだ。ヤコブのそむきの罪は何か。サマリヤではないか。ユダの高き所は何か。エルサレムではないか」 ミカはヒゼキヤ王の時代に活躍した預言者でイザヤと同時代の人です(エレ26:18)…

滅んで当然

ヨナ4:11「まして、わたしは、この大きな町ニネベを惜しまないでいられようか。そこには、右も左もわきまえない十二万以上の人間と、数多くの家畜とがいるではないか」 ヨナにとっての「当然」とは何だったのでしょうか?いままでの主のなさったことを見るな…

衰え果てたとき

ヨナ2:7「私のたましいが私のうちに衰え果てたとき、私は主を思い出しました。私の祈りはあなたに、あなたの聖なる宮に届きました」 ヨナは主に逆らい、ニネベにこのままでは主の怒りに触れると警告しに行くことを拒否しました。ニネベは現在のイラクにあっ…

わかっています

ヨナ1:12「ヨナは彼らに言った。『私を捕らえて、海に投げ込みなさい。そうすれば、海はあなたがたのために静かになるでしょう。わかっています。この激しい暴風は、私のためにあなたがたを襲ったのです』」 列王記の記述によれば、ヨナが活躍した時代はユダ…

イスラエルを元どおりに

アモス9:14「わたしは、わたしの民イスラエルの繁栄を元どおりにする。彼らは荒れた町々を建て直して住み、ぶどう畑を作って、そのぶどう酒を飲み、果樹園を作って、その実を食べる」 イスラエルの繁栄を元どおりにする…と書かれている箇所は詩篇を含め全部…

ダンの神

アモス8:14「サマリヤの罪過にかけて誓い、『ダンよ。あなたの神は生きている』と言い、『ベエル・シェバの道は生きている』と言う者は、倒れて、二度と起き上がれない」 ダンの神というのもおかしい表現ですが、イスラエル王国にエルサレムがないために、イ…

40人の1人

アモス7:14「アモスはアマツヤに答えて言った。『私は預言者ではなかった。預言者の仲間でもなかった。私は牧者であり、いちじく桑の木を栽培していた』」 アモスはもともとテコアというエルサレム近郊の村の出身で(1:1)、いちじくを栽培していた農夫でし…

ご自分にかけて誓われる

アモス6:8「神である主は、ご自分にかけて誓われる。―万軍の神、主の御告げ―わたしはヤコブの誇りを忌みきらい、その宮殿を憎む。わたしはこの町と、その中のすべての者を引き渡す」 神である主は「Adonay Yehovah(アドナイ エホバ)」であり、ご自身は「Yeho…

一つの町、他の町

アモス4:7「わたしはまた、刈り入れまでなお三か月あるのに、あなたがたには雨をとどめ、一つの町には雨を降らせ、他の町には雨を降らせなかった。一つの畑には雨が降り、雨の降らなかった他の畑はかわききった」 もしこれらの町や畑が隣同士であるならまさ…

角笛が鳴ったら

アモス3:6「町で角笛が鳴ったら、民は驚かないだろうか。町にわざわいが起これば、それは主が下されるのではないだろうか」 ここで「主」とあるのは新改訳の約束事で「YHWH」というヘブライ語表記に「ヤハウェ」「ヤーウェ」「エホバ」などの発音をあえて避…

このわたしだ

アモス2:10「あなたがたをエジプトの地から連れ上り、荒野の中で四十年間あなたがたを導き、エモリ人の地を所有させたのは、このわたしだ」 背丈が杉のように高い民族(9)とは、イスラエル民族が約束の地カナンに入ったとき、ヨシュアをはじめ偵察隊が最初…

兄弟の契り

アモス1:9「主はこう仰せられる。『ツロの犯した三つのそむきの罪、四つのそむきの罪のために、わたしはその刑罰を取り消さない。彼らがすべての者を捕囚の民として、エドムに引き渡し、兄弟の契りを覚えていなかったからだ』」 アモスが活躍した時代はユダ…

わたしが世話をする

ホセ14:8「エフライムよ。もう、わたしは偶像と何のかかわりもない。わたしが答え、わたしが世話をする。わたしは緑のもみの木のようだ。あなたはわたしから実を得るのだ」 「エフライムは偶像にくみしている、そのなすにまかせよ(4:17)」…とまで言われた…

食べ飽きたら高ぶる

ホセ13:6「しかし、彼らは牧草を食べて、食べ飽きたとき、彼らの心は高ぶり、わたしを忘れた」 高ぶりが食べ飽きたことによって生まれるのなら、満腹感はとても危ないことかも知れません。確かに心の餓え渇きと、肉体的な餓え渇きがリンクしてないわけではあ…

神であって人でなく

ホセ11:9「わたしは燃える怒りで罰しない。わたしは再びエフライムを滅ぼさない。わたしは神であって、人ではなく、あなたがたのうちにいる聖なる者であるからだ。わたしは怒りをもっては来ない」 神というヘブライ語は「elohiym(エロヒム)」か、新改訳では…

ベテ・アベンの子牛

ホセ10:5「サマリヤの住民は、ベテ・アベンの子牛のためにおののく。その民はこのために喪に服し、偶像に仕える祭司たちもこのために喪に服する。彼らは、その栄光のために悲しもう。栄光が子牛から去ったからだ」 ヨシュア記によるとベテ・アベンはベテルの…

ギブアの日

ホセ9:9「彼らはギブアの日のように、真底まで堕落した。主は彼らの不義を覚え、その罪を罰する」 ギブアの日というのは、士師記19章に書かれているあの忌まわしい出来事のことです。非常に乱れた街を指す場合、ソドムかギブアの名前が挙がるほど腐敗した街…

神殿も城壁も

ホセ8:14「イスラエルは自分の造り主を忘れて、多くの神殿を建て、ユダは城壁のある町々を増し加えた。しかし、わたしはその町々に火を放ち、その宮殿を焼き尽くす」 いくら神殿を建てても、そこに神の隣在がなければ無駄なことです。「この世界とその中にあ…

わたしが訓戒し

ホセ7:15「わたしが訓戒し、わたしが彼らの腕を強くしたのに、彼らはわたしに対して悪事をたくらむ」 近年、日本でも役所職員、警察官、大学教授などの痴漢やのぞきが増えています。高い教育を受けて、なおかつ社会的な地位がありつつも彼らの心のすき間は埋…

いけにえは喜ばない

ホセ6:6「わたしは誠実を喜ぶが、いけにえは喜ばない。全焼のいけにえより、むしろ神を知ることを喜ぶ」 マタイでは、イエス様がパリサイ人たちに取税人や罪人と食事をするのをとがめられたときに言われたのがこのホセアの引用です(マタ9:13)。新約ギリシ…

姦淫の霊

ホセ4:12「わたしの民は木に伺いを立て、その杖は彼らに事を告げる。これは、姦淫の霊が彼らを迷わせ、彼らが自分たちの神を見捨てて姦淫をしたからだ」 神殿は神の宿る場所で神聖なものです。神殿が建てられたソロモンの時代には契約の箱もあり、祭司たちが…

ゴメルを買い戻す

ホセ3:1「主は私に仰せられた。『再び行って、夫に愛されていながら姦通している女を愛せよ。ちょうど、ほかの神々に向かい、干しぶどうの菓子を愛しているイスラエルの人々を主が愛しておられるように』」 主の命令はさらに厳しいものになってきました。ど…

バアルを取り除く

ホセ2:17「わたしはバアルたちの名を彼女の口から取り除く。その名はもう覚えられることはない」 バアルはカナンの地の神でした。ちなみにダゴンというのはバアルの父とされる神で、士師記サムソンの時代(士16:23)、またサムエル時代にペリシテ人に契約の…

ホセアとゴメル

ホセ1:6「そこで彼は行って、ディブライムの娘ゴメルをめとった。彼女はみごもって、彼に男の子を産んだ」 姦淫の女をめとれ…とはとても主の命令だとは思えません。しかし、主はときとして預言者に厳しい注文を突きつけて、周りにはっきりと預言の内容を伝え…

現実に向き合う

哀歌5:22「それとも、あなたはほんとうに、私たちを退けられるのですか。きわみまで私たちを怒られるのですか」 試練の期間が長いと「本当に主はこの状況から回復してくださるのだろうか」と疑いたくなるときがあります。長い沈黙ほど神に近づけるチャンスは…

ナジル人も汚れ

哀歌4:7「そのナジル人は雪よりもきよく、乳よりも白かった。そのからだは、紅真珠より赤く、その姿はサファイヤのようであった」 ナジル人(びと)は、どこかの地域に住むイスラエルの人種ではありません。ある請願のために身を清め、神に仕える人を特別に…

主は敵のようになって

哀歌2:5「主は、敵のようになって、イスラエルを滅ぼし、そのすべての宮殿を滅ぼし、その要塞を荒れすたらせて、ユダの娘の中にうめきと嘆きをふやされた」 主が敵のようになってしまうなら、どうしようもありません。主がイスラエルに繁栄をもたらしたのは…

哀歌の書き出し

哀歌1:18「主は正義を行なわれる。しかし、私は主の命令に逆らった。だが、すべての国々の民よ、聞け。私の痛みを見よ。私の若い女たちも、若い男たちも、とりことなって行った」 哀歌はヘブライ文字のアルファベットが各連のはじめに来るような技巧を凝らし…

セレウコス朝

ダニ11:17「彼は自分の国の総力をあげて攻め入ろうと決意し、まず相手と和睦をし、娘のひとりを与えて、その国を滅ぼそうとする。しかし、そのことは成功せず、彼のためにもならない」 北の王がセレウコス朝シリアのことなら、南の王はプトレマイオス朝エジ…

あなたがたの君ミカエル

ダニ10:21「しかし、真理の書に書かれていることを、あなたに知らせよう。あなたがたの君ミカエルのほかには、私とともに奮い立って、彼らに立ち向かう者はひとりもいない」 人のような姿でダニエルに語りかけているのはガブリエルだと思います(16)。ガブ…